【LOAD&ROAD×アサヒグループ共同研究発表】お茶の成分と官能評価結果に基づくteploティーポットの抽出制御能力の評価について発表

株式会社LOAD&ROAD

お茶とIoTで食のパーソナライゼーションをリードする株式会社LOAD&ROAD(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:河野辺和典)は、アサヒクオリティーアンドイノベーションズ株式会社(本社:茨城県守谷市、代表取締役社長:佐見学)、アサヒ飲料株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:米女太一)と共同で研究を進め、2021年8月28日に日本食品科学工学会にてお茶の成分と官能評価結果に基づくteploティーポットの抽出能力について発表しました。

共同研究の経緯

アサヒグループホールディングス株式会社が2019年より当社株主として参画したことから、新しいお茶市場の開拓と茶葉の需要拡大を目的として、アサヒクオリティアンドイノベーションズ株式会社とアサヒ飲料株式会社との共同研究が始まりました。teploティーポットによる新しいお茶の消費スタイルを提案すべく、本年6月に日本フードシステム学会にて初めての研究発表を行っています。

学会概要

学会名 :日本食品科学工学会〜第68回大会〜
HP:https://confit.atlas.jp/guide/event/jsfst68/top
開催期間:2021年8月26日(木)〜28日(土)
発表方法:オンライン配信
発表日時:2021年8月28日(土) 10時30分
発表テーマ:お茶の成分と官能評価結果に基づくスマートティーポットの抽出制御能力の評価
発表者:アサヒクオリティーアンドイノベーションズ株式会社 石田哲也氏

発表内容

お茶の成分は抽出条件により変化し、味わいのみならず、自律神経に作用することが知られています。飲用者がお茶に求める機能や飲用場面は多様化し、香味や成分に特徴を持つ茶飲料も増加しています。このような背景の中で、teploティーポットは飲用者の状態や環境に合わせ、最適な抽出条件を提供するスマートティーポットとして開発されました。本研究では、お茶抽出に関するteploティーポットの制御能力を評価するため、異なる条件で抽出されたお茶の呈味(ていみ)成分、香気成分、官能特性を明らかにし、抽出条件との関係を明らかにしました。実験の結果から抽出条件により、呈味成分、香気成分の分析値と官能評価結果に明確な傾向が確認できたことから、teploティーポットは抽出条件を制御できていると判断しました。

試験方法と結果

●試験方法
お茶は同一ロットの煎茶を用いた。お茶の抽出にはteploティーポットを用いた。煎茶8.0 gに対して蒸留水300 mlを加え、抽出温度を3水準(50、60、75℃)、抽出時間を4水準(60、120、180、240秒)の条件で抽出した。呈味成分はお茶の主要アミノ酸、カフェイン、カテキン類をそれぞれHPLC法にて測定した。香気成分はcis-3-Hexenol、trans-2-Hexenal、Linalool、Geraniol、cis-JasmoneをSPME-GC/MS法にて測定した。官能評価は4名の日本茶インストラクターにより、水色、香り、旨味、苦味、渋味、味の濃さについて7段階評価を行った。それぞれの結果は、分析項目あるいは官能評価項目を目的変数とし、抽出温度と抽出時間を因子として、二元配置分散分析およびTukey-Kramer法による群間差検定により解析した。

●結果
呈味成分、香気成分ともに、全ての成分で抽出温度および抽出時間依存的にお茶中の濃度が高くなった。呈味成分では、全ての成分で50℃抽出が60℃および75℃抽出よりも有意に濃度が低くなった(p<0.05)。香気成分ではGeraniolを除く成分において、180秒以上の抽出で120秒以下の抽出よりも有意に濃度が高くなった(p<0.05)。官能評価結果は、旨味を除く項目で、抽出温度および抽出時間依存的に評点が高くなった。一方で苦味や渋味の評点が高い抽出条件では、旨味の評点が低くなる傾向が確認された。抽出条件により、呈味成分、香気成分の分析値と官能評価結果に明確な傾向が確認できたことから、teploティーポットは抽出条件を制御できていると判断した。

teploティーポットについて

teploティーポットは、スマートフォンアプリと連携してお茶を自動抽出するティーポットです。一般的に、お茶を淹れる場合、それぞれの茶葉を最高の状態で楽しむためには、茶葉量、水量、抽出時間、抽出温度といった、コントロールしなければならない要素が多くあり、これらは茶葉によって異なります。それらの複雑な数値制御を、teploティーポットが自動で行うことにより、茶葉についての知識のない方でも、おうちで気軽に本格的な味のお茶を楽しむことができます。

また、古来、お茶のプロが行ってきた、飲み手の仕草や表情、味の好みに応じて抽出条件を調整し、その時の飲み手の状態に応じた一番美味しい味と香りでお茶を淹れるという職人技を、テクノロジーで再現すべく試作を重ねていき、世界初の「パーソナライズ抽出機能」の実装を実現しました。内蔵する6つのセンサーで、飲み手の体調や気分を解析し、最適なお茶を抽出します。

teploティーポットは、米国で毎年開催される最新テクノロジーが集結する世界最大の家電見本市「CES」において特に優れた製品に贈られる「CES イノベーションアワード」を2019年に受賞し、同年3月に日米で行ったクラウドファンディングでは30日間で目標額を大きく超える6.4万ドルを調達しました。クラウドファンディング成功後も、製品のブラッシュアップを重ね、2020年8月に一般販売を開始しました。

teploティーポット一般販売リリースURL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000064189.html

LOAD&ROADについて

お茶とIoTで食のパーソナライゼーションをリードする株式会社LOAD&ROADは、日本、米国、インドを拠点とする、2015年創業のテクノロジースタートアップ企業です。ハードウェアエンジニアで、代表取締役を務める河野辺和典が率いるハードウェアチームと、ソフトウェアエンジニアでCTOのMayuresh Soniがリードするソフトウェアチームによって構成されています。テクノロジーでお茶をデザインするというコンセプトのもと、「teplo」ブランドをグローバルに展開し、プロダクト・サービスの開発および運営、販売を行なっています。

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株式会社LOAD&ROAD
広報担当:加藤明里
Email:press.japan@load-road.com