《6杯目》Gin Jin 神甚尽吟人

ジンジンジン(JinJinGin)と暑い夏が来た。

ジンといえば言葉遊び。呑み人の私はダジャレ好きで頭の中はいつもジン。だから今日のジン体験をどうginstagramに表現しよう?だとかginstagrammerとしての流儀を探っている。世の中のginfluencerたちは今日は何を蒸留しているか、飲んでるか、彼らのSNSやジンに関連する広告を覗いてみたり、ginstitution に学べば何かわかるかとginvestigateしてみたり、まさしくジンジンジンと脳内共鳴の日々なのである。

「また、ジンかぁ?」と思われた諸氏、しばしこのおやじギャグにお付き合い願いたい。”gin“という単語を見て「呑人不知」の読者がまさか「ギン」などと発音することはないだろうと思う。しかし、日本のローマ字教育からすれば「ジンなら”jin”か”zin”と綴るが相応」などとお説を垂れられたとしてもそれはそれで否めないのである。だからこそ、これを逆手に取った日本のジン界のあるあるネーミングではこの3種語呂合わせが遊びつくす百花が咲き散らすこととなるのである。

“JinJinGin”を製造するのは高田酒造。伊勢志摩の蒸留所製ジンの名は「伊勢神“Ise Gin”」(gin=神様だ!)、大山甚七商店の作るジンは“Jin 7”(まさしく甚七)本坊酒造の作る「和美人」は”WA BI GIN”と綴られる。西酒造の「尽」の綴りはどちらだろう?と見ると、なんと「TSUKUSU」(やられたぁ)。宮崎県日南市にある油津(あぶらつ)のジンは、柚子の香るネーミング「油津吟(yuzugin)」ときた。なんとも柚子を焚き染めた黄色いボトルが吟遊詩人のようにジンを語るという構図ではないか!

Gindulging な気分を誘う夜のとばりが下りるころ、おもむろにジン棚(神棚?)に向かい立ち、gin du jour(本日のジン)はどれにしようか考える。Ginteresting なコレクションが並ぶ中、珠玉のgin格(人格?)高い1本を選ぶのは難しい。ジュニパーベリー以外の香りづけの源をさぐりつつ、ginfusionのgingredientsを想像するのはジン呑みの醍醐味だ。Gintasticな夜はここからさらに更けていく。

さてはてここまでに出てきたアルファベットの意味が8割方わかられる向きは英検1級ダジャレ二段くらいでしょうかねぇ(笑)。駄文お付き合いに感謝します。